死姦


  死姦(しかん)は、死体を姦する(犯す)ことを言う。広義には死体に欲情する性的嗜好をも指し、死体性愛、死体愛好、ネクロフィリア(necrophilia)とも呼ばれる。性的倒錯の一つでもある。「屍を姦する」に語源を持つため、「死姦」よりも「屍姦」という表記の方がより正しい。その為一般的用法ではないが、殺害を含む姦通や、あるいは死後の経過時間に対する独自の判断基準で「死姦」の表記を用いる者もいる。

 死体性愛は、他の性的倒錯と同様に、非常に古くから人類の内にあったと考えられるが、異常である故の秘匿な行為であった為に、実例を見つけるのは難しい。ヘロドトスの『歴史』の第二巻には、古代エジプトでは、位の高い男の妻や、美しい女が死んだ場合、ミイラ職人に屍姦されることのないよう、死から3、4日たった後に死体を引き渡した、という記述がある。古代には、死者との性交が魔術的な意味を持っていたと考えられる場合もある。モチェ文化のものとして、廃墟で生者と交わる骸骨の死者が描かれた陶器が出土しているという。

 18世紀フランスの売春宿では、女が棺桶の中で死体のふりをし、男性が牧師の姿になり交わるという屍姦的なサービスを行っている所もあり、一部の人間にはかなりの人気があったようである。また、サラ・ベルナールが普段から棺桶で眠っていたという話はよく知られている。

 近代以降になると、巷の事件として屍姦の例を多く見ることが出来る。歌舞伎の演目「心謎解色糸(こころのなぞとけたいろいと)」は、実際の屍姦事件を基にして書かれた。

 現在、日本では屍姦そのものについて罪に問われることは無い。日本では火葬が主なので、家族以外の個人が人気のないところで遺体に接することの出来る機会は、霊安室や宗教施設、検視室などに限られている。あえて不心得者から家族を守るためには家族が火葬まで常に監視し第三者が付け入る隙を見せないことにある。着衣の乱れなどから疑わしい場合は警察に届ける必要がある。現在DNA鑑定技術が発達しており犯人の特定は十分可能である。植物状態の患者に対する性的暴行も常に患者の家族が監視することで防ぐことが可能である。

 いずれにしても、殺人や死体損壊に繋がる行為であり、社会的に許容されることはまずあり得ない。逆に言えばそれゆえに研究が遅れている分野でもある。このような性的嗜好が顕在化する要因として、フロイト派では、幼少時に見た「眠っている母親の姿」に愛情を感じ、それが欲情へと変化する為であると主張している。また、眠っている相手との性行為を体験したことがきっかけで顕在化することもあるという。これとは関係ない説として自尊心の弱さが逆らえない相手に対する欲望を生むという説もある。

 米国では2004年、カリフォルニア州アーノルド・シュワルツェネッガー知事が屍姦を禁止する法案を承認した。これまで法的に罰することが出来なかった死体との姦淫が公式に不法なものとなった。

 山口県光市母子殺害事件では、加害者が被害者を殺害した後、辱めたとされている。この事件を契機に、日本でも屍姦そのものを法的に罰する法律の整備を求める世論が高まっている現状にある。また、あまり知られていないが1993年に発生した埼玉愛犬家連続殺人事件の加害者も被害者を殺害後に辱めた事があると言う。


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