ユンガスの道は、ボリビアの首都、ラパス市から北東方向のユンガス地方に延びている長さ約80kmの山岳道路。切り立った断崖に取り付けられた部分が長く、頻繁に転落事故が起こっていたため死の道路(Camino de La Muerte)として知られている。 この道路は標高3600mのラパスから国道3号として標高4666mのクンブレに登った後、ウンドゥアビで南部ユンガスヘ向かう国道25号として分岐。さらにチュルマニへ向かう国道25号から国道40号として分岐後、海抜1500mほどのコロイコへ至る。このうち死の道路として知られるのは国道25号から国道40号の部分である。 1930年代のチャコ戦争中にパラグアイ人捕虜によって開設されて以来、1990年代までの長きにわたってボリビア北部のアマゾン森林地帯と大都市ラパスを結ぶ数少ない道の一つであり、ユンガスの農産物をラパスに運ぶトラックや、ユンガスにある保養地に向かうバスなどの往来が激しかった。 幅員は車1台分程度(場所によっては3m程度)しか無く、ガードレールが無いため、現在でも極めて危険な状態にある。さらに、この地域は雨や霧が多く、視界が著しく失われる事もしばしばで、泥状になった路面に山肌からの落石もある。ほとんどの場所で道路は崖っぷちになっており、垂直に800mも切り立っている箇所もある。このため事故による死者の数が多い事でよく知られている。(年平均209回の事故が起こり96人が死んでいる。)米州開発銀行は1995年に「世界でもっとも危険な道路」と呼称している。 1983年7月24日にはバスがこの道路から谷底に転落し、100人以上の死者を出す大事故があった。これはボリビアの交通事故としては最悪のものである。 ボリビアでは一般には車は右側通行しなければいけないが、この道路を運転する際には左側を通行しなければいけない。これは車がすれ違う際に、左側に座る運転手が左側にある路肩を確認できるようにするためである。また法令により、上り方向(ラパスに向かう方向)の車は下り方向(ユンガスに向かう方向)よりも優先されることとなっている。つまり、下る車は上る車に道を譲らなければいけない。 従来の道路がこのようにあまりに劣悪であったため、1998年に国道3号に指定された新しい道路が旧道から大きく北へ迂回して、計画から20年の工期を経て2006年に漸く完成した。2006年12月の時点でラパスからカラナビまで約160kmが2車線幅で舗装済み。コロイコへもこちらのルートが使われている。 また1990年代からマウンテンバイクの愛好者がこの長い下り坂と絶景を楽しんでいたが、新道の開通で通行量の減った旧道は観光の目玉になりつつある。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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