一周年お礼
いつもご来訪頂きましてありがとうございます!
管理人のマリコでございます。
本日4/2でこのLIEBESGRUSSは一周年を迎えました。

ここまでやってこれたのも皆様の温かいご声援があったからです。
本当に感謝しております。
これからも遅筆ではありますが一つ一つ頑張ってお話を更新していく所存ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。


感謝の気持ちと致しまして、一つ短いですがお話を書きました。
このお話に関しましてはお持ち帰り自由ですし、添付なども明記さえしていただければ構いません。

ではでは、本当にありがとうございます!









【鏡と音】



小さく小さく音が鳴る。
止めたくても、もう止まらない…。
この意味がわかってしまったから…。


「…」
どこか心地よくて、でもどこか気まずい沈黙。

少しだけつまずきかけるように足が突っかかると横でくすりと笑う声がする。


何笑ってるんだと言おうとして少し高い位置にあるその顔を見上げるが、私の口からその一言は出てこなかった。

あまりに優しく微笑んでいたこいつにそれを言うのは何だか本能的に咎められたからだ。
いつもの意地悪な笑みではなく、穏やかで温かいもの…。

「…お前、そんな笑い方出来たんだな」

ポツリと本音が口から出てくる。

「え?」

ヌケた低音の声で目を丸くした碓氷は自分の顔に何気なく触れた。

「…どんな顔してる?」

「鏡見ればいいだろ?」
何て表現したらいいのかわからない…。


「持ってないよ。要らないし」
…確かにそうだな。


「じゃあ家帰ってからにしてみればいいんじゃないか?」
言っておいて何だが、あまりに目が合いすぎて何だかやりづらい。
ふいと目線を外すと上から声が降ってきた。


「美咲は持ってないの?」当然と言われれば当然の問い。
特に女なのだから身だしなみとしても持ち歩いていて何ら不思議ではない…。
だけど…

「持っ、てない」
…いや、実は持っているが、何だか自分らしくない気がして咄嗟に嘘を吐いてしまう…。

「貸して?」

「だから、ないって言ってるだろ」
一度言ってしまった手前、出しづらくて鏡の存在を否定する。
だが、見透かしたように碓氷が笑う。

「あるじゃん」

そう言って伸ばされた手はカバンへではなく、私の腰と頭に回された。


「な、何して…!」
近く顔を寄せられて、驚き引こうとするが男の力にはかなわない…。
この意味のわからない行動にやっとの思いで言葉を発する…。

「鏡見てるの」

「はっ!?」

「美咲の瞳。俺が映ってるでしょ?」

「…っ」

抵抗してもがこうとしても頭を抑えられているし際どい…。

「ふ…顔真っ赤」

またあの表情…。
一瞬見とれそうになった自分を急いで引き戻し、喚く。

「お前、何が鏡だよ!こっぱずかしいな!」

「美咲も見てみれば?その真っ赤な顔。どうぞ?」

ずいっと近寄せられた碓氷の瞳に私が映る。
恥ずかしくて目を伏せるとまた言葉が降ってきた。

「何?…今度はおねだり?」

ばっと目を開いた時にはもう遅かった。
視線は近すぎるくらいにぶつかって唇は奪われていた。

…感触も温度も知ってるのに、この唇は毎回私を昂らせて中から壊す。


もう戻れない、戻るつもりもない。
音がどんどん大きくなる。…この恋の音が。



そう、息つく暇すらないほど…。






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