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CLAPA-眠い、だけど…-
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むう…、とした表情で生徒会の仕事に没入する鬼会長様。



…どうやらかなり眠いらしい。


「会長〜、大丈夫?」

「平気だ…」
平気なわけないくせに…。
明らかに寝落ちしそうな顔で書類を片付けている。


「嘘つかないの、昨日は徹夜?」

「ん…」

だが、一晩くらいじゃ鮎沢はこんな風にならない…。

「…最後に寝たのいつ?」

「3日前…?」

年頃の女の子が睡眠時間削り過ぎ…。


「こら、またムチャして。少し寝なきゃダメ」

「ムリ…、これ仕分けしなきゃ」

「仕分けならやっておくから。はい、おやすみ〜」

仕分けすると言った書類を取り上げて頭を撫でる。

「ちょ、碓氷!?」

「そんなんじゃ能率上がらないでしょ?一時間くらい経ったら起こすから」

「…じゃあ少しだけ」

********
「ん…!?」

「おはよー、美咲ちゃん」

「…お前、今何した…?」
驚いたらしく声が掠れている。


「何っておはよーのキス?」

「…ふ、ふざけんなぁ!!」
顔を赤くして殴りかかってきた。

「おっと、一発で目が覚めたんだから文句言わないの」

かわしてそのまま腕を掴み動きを封じる。

「だからってお前ここどこだと思ってんだよ!?」


「学校の生徒会室だよ?そんなの関係ないじゃん、付き合ってるんだし」

「そういう問題じゃない!!」

面白くない…。
「じゃあどういう問題…?」

「っ!?」

拗ねたように言うと彼女が固まった。

「好き同士で付き合ってる相手にキスしちゃダメなの?」


「そうじゃなくて…」

「じゃあどういうこと?」

「誰かに見られたらイヤだから…」

違うな、理由はもっと別にある。
教えてくれないなら…

「見たいやつには見せとけばいいじゃん」

もう一度ゆっくりと彼女に深いキスをする。

「っそれだけじゃなくて…!!」

勢いで紡ぎ出された彼女の言葉の先を聞いて思わず笑ってしまった。

「な、何で笑うんだよ!?」

「何でって可愛いからだよ」
そういうことか…。それなら俺も賛成するよ。


「何がだ!?」

「全部。わかった、同感。確かに軽率だったかも、もうここじゃしないよ。この後バイト入ってないよね?」

「あ、あぁ」

とりあえず鎮火してきた彼女に提案しよう…

「俺の部屋来れる?」

鈍感な彼女でもこれくらいは理解できる。
真っ赤になってうつむいた彼女から答えが帰ってきた。

「…おぅ」


「その時さっきの理由教えてあげる、仕事頑張って。終わる頃に迎えにくるよ」

「…わかった」





あんなこと言われちゃ自粛せざるを得ない…。

俺だけしか知らない美咲の顔も他人に見せたくなんかないし。


その代わり……



「この後たっぷり可愛がってあげなきゃね」


可愛い頑張り屋な彼女のご褒美…。



ついでに甘いものでも作ってあげよう、ご褒美の後だとお腹も空くことだし…ね?






『生徒会室でキ、キスなんてしたら思い出して仕事が捗らないし時間減るだろ…!』


まったく、夢中にさせたくて必死の俺を逆にはめてくんだから…。


だけど、はめられるのも悪くないね。

鮎沢になら…。


END
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