NOVEL
君は僕のモノ
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おもしろくない…。


学校で美咲と俺が付き合ってることは秘密。
恋人として独占できて嬉しくても、こんな状況、おもしろいわけがない。

「…終わった?」

「あぁ…」

美咲が悪いんじゃない、そんなことはわかってる。
だけど、美咲は俺のだから言い寄られてるとわかってて口を出せないのは歯痒い。


「美咲…」

「ん?」

「キス、して?」

最近は起こる度にこうして口づけをせがむ。
この時は嫉妬の表れか、どうしても彼女への衝動が止められない。

「…ん」

俺以外の男に言い寄られるなんて許せない…なんて自分勝手なんだと俺自身思う。
だけど、美咲は俺の女だ。誰に渡すつもりも触らせるつもりもない。
彼女からの柔らかな口づけを受けるごとにその気持ちは強く堅いものになる。

「…これから、どうする?」

「…いいか?行っても」

「おいで」

彼女もわかってくれてるのか、いつも告白を受けたあとは一緒にいてくれている。


「どうぞ」

「あぁ、お邪魔します」

学校からまっすぐに俺の部屋にくるのが美咲が告白を受けた日の決まりごと。

「ソファー座っててね」

彼女の好きなお茶を淹れてもてなすのが恋人になってからの俺の楽しみのひとつ。

「はい、お茶」

「あ、ありがとな」

「…それにしても最近モテるね、美咲」

「…何なんだろうな?」

「多分あれの効果じゃない?」

俺の言う“あれ”とは、以前目安箱の中に投稿されていたひとつの要望である。
『パーティーを学校で開けないか?』



最初は資金面でも学校側からの許可もおりないため、到底実現できないものであったがその要望が日増しに増えていった…。
そこで生徒に案を伝え希望のアンケートをとったところ、予想をはるかに上回る賛成票が集まり結果として学校側の許可を得ることができたのだ。


その間の美咲の行動を見た男子生徒がころりと態度を変え、その結果連日呼び出されているのだ…。


もちろん美咲に碓氷という彼氏がいることは校内に知られていない。
だから碓氷も口出しできずにいるのだが…。


「なんでアレでこうなるんだ…?」

全く理解悪いができない…。

「美咲ちゃんが真面目に要望通そうと頑張ってたからでしょ?」

「そんなもんなのか?」

「残念ながら。俺はおもしろくないけどね」

「…ごめんな」

「美咲ちゃんが謝ることじゃないでしょ?」

「…でも」

「じゃあもうちょっとだけ我慢して?俺もあとちょっとだけ我慢するから」

「どういう意味だ…?」

「な・い・しょ・っ。大丈夫すぐにわかるから、いい?」

こくんと頷いたその言葉、その意味を私は当日知ることとなる…。


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