渋谷に手を引っ張られている僕。 「村田っ、急ぐぞ!」 「ちょっ、そんなに急がなくても野球は逃げないってっ。渋谷録画もしてるんだろ?」 「いーや、野球はリアルタイムで見てこそなんだって!」 浮足立ったかのような様子で、僕の手を急かすように引っ張りながら早足で歩く渋谷。 振り返らずに話している。 もうほぼ走っているような速度だ。 そんな渋谷の姿に苦笑しつつも、手を引っ張られて渋谷についていく僕。 強い力。 そんなに急いで、余程間に合いたいのか渋谷は。 でもそんなに絶対に間に合って見たいなら僕を置いていけばいいのに、そうはしない。 「……」 僕はそんな渋谷に、こっそりと優しい幸せに浸る…。 そんな僕に、足の速度は緩めないがふと気付いたように渋谷が言ってくる。 「そういえば村田ってさー、何気にダッフルコート率高いよな?」 「え、そ…かなっ?でも…どうしたんだよいきなりっ」 渋谷は平然と話しているが、渋谷みたいに体力派ではない僕は早いペースに少し息を切らしながら答える。 よく普通に話し続けていられるな渋谷は。 「いや、手のとこの裾が長いから、ちょっととっさには手を掴みにくい時もあるなって思って。そういえば村田、冬ダッフルコート率高かったよなって思ったんだよっ」 内心どきりとした。 「そ…っ、かな…」 「好きなんだな、ダッフルコート」 振り向きながらの渋谷のその言葉が、脳裏に響いた…。 「…渋谷…、まあ…そうかも…」 渋谷の言葉に、おどけたように彼に微笑み返す。 ダッフルコートを冬時期に頻繁に着てくるようになったのは、確かに着やすいというのもある。 きっちりきつくはなくて着やすいし、楽でいい。 それもある。 でも…、もう一つの理由は…とてもじゃないが言えそうにない。 きっときみにとっては何気ない言葉。 それでもそんなきみの言葉が、僕に幸せを感じさせてくれたから…。 きみに似合うって言われた事があるからとか…。 そんなこと、言えやしない……。 ****************** 前の絵のリニュ版。 あくまで友情のムラケンズ。 ダッフルコート率が高い冬の村田さん。 なのでもしそういう事とかがあったら嬉しいと思い描いたネタw 村田さんといい三男といい友達に行き過ぎな友情的にモテモテな有利さんw 特に村田さんの友情は色々深い…^^; むらにゃんずを描くのは一緒ぐらいの背の高さにするのが大変です^^; しかし今はいいとして数年後はどうなってるのでしょう…。 他の家族を見ても、あと色々な運動してる有利さんは伸びそうな気がするのですが…。 おまけに筋トレの努力の成果もあり凄くムキムキになったりしてくれれば、私的には有利さん萌え…w <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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