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【☆グウェアニ(指にぱくっ)】
☆グウェアニ(指にぱくっ)

その出来事は、あっという間に起こってしまった…。

私は用事があり、籠っているアニシナに会う為にアニシナの研究室へ向かった。
そしてそこでやけに蔓が伸びている植物があったので思わず覗き込んでしまったら…植物にいきなり攻撃されてしまったのだ…。
蔓は手にかすり、少量の血がしたたる。
そしてその後のアニシナが取った行動……。

指に感じる感触、そして目の前の映る光景に…、動きが止まってしまう…。

しかしそんな私の事は気にも留めていないかのようにアニシナは行動してくる。
「…っっ!?」
指に痛みが走る程強く吸われて、そして唇はあっさりと離された。

「アニシナ…!」
心拍数が上昇する。
当たり前だ。
アニシナからのいきなりのこんな行動、しかも痛みを伴う…を動揺して内心動転しない方がどうかしている。
…これは、だからだ…。
誰だってそうなるだろう…。

私の指はひりひりしているのに、当のアニシナはけろりとして、吸い出した毒をぶっと吐き出す。

「何を慌てているのですグウェンダル。毒を吸い出したぐらいでそんな声を上げて、情けない」
「毒…!?」
しかも何やら聞き捨てならない言葉が…。
「大体いきなりこの子を刺激するあなたにも非があるのですよ」
この子…?
それは今のこの行為と関係あるのだろう…。

「…アニシナ…、これは一体…」
思わず眉間の皺が深くなってしまう。

…嫌な予感がする……。


案の定それは自分の発明だとけろりと言うアニシナ。
変わった効果の毒性を持つ植物で警戒心が強く、攻撃してくる危険性があるらしい。

「……」
どうしてそんなものを…と言おうと思ったが、返される答えは分かりきっているので言わないでおく。
どうせいつものごとくろくでもない理由だろう…。

「それでは先程のは…、毒を吸い出したのだな…」
「ええ、この植物の毒は男には少々危ないですからね」
はっきりきっぱりと言い放つ。
普通に話しているがアニシナが危ないというからにはその危険度は…、考えたくもない…。
しかも男だけと男限定なところも、その用途は何なのかと思ってしまう。
…が、どんな効果があるかなどと、知らない方がいいだろう…。

そしていつもとまったく変わらぬ眼差しを向けてくるアニシナは、この行為をただそれだけの意味でしか捉えてないのだろう。
本当に、女らしい神経などどこにあるのかという奴だ…。

恥ずかしがって頬でも染めてくれればまだ女らしいものの…と思いかけたが。

頬を染めくねくねと恥じらうアニシナ…。
…誰だそれは…。
想像して怖気が走ってしまう。

にぃっと面白そうな機嫌のよさそうな笑みを見せるアニシナ。
これからこのアニシナの発明に対する説明が始まるのだろう。
アニシナに普通の通常の女らしい反応を期待してはいけない。

それがコレなのだから…。
そしてそんなアニシナに対する私の反応は、これでいいのだろう…。

******************
以前の絵のリニュ版。
いきなり自らの指にされた行動で驚くグウェンと、あっさりと手早く男らしくかっこいいアニシナちゃんw
アニシナちゃんは乙女チックという言葉は似合いづらくても、とてもかっこよくそして可愛らしいと思いますv


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