「ユーリ…」 おれが言った言葉にコンラッドが少し照れたように微笑んで… 「それは愛ですか?あい!」 カキーン しばしの間、思考が停止してしまう…。 「……………え?」 おれが理解していないとでも思ったのか、にっこりいい笑顔のコンラッドが更に言葉を続けようと口を開いてくる。 「ユーリ…」 「ちょっ、ちょっと待てコンラッド!」 「?」 訳が分からなそうな顔をしているコンラッド。 「コンラッド…」 今までのちょっといい感じの雰囲気は、一気に消え去ってしまう。 いや、それはおれの方だけか? コンラッドは気付いてないみたいだし…。 今、おれ達の間にはデカイ隔たりがある。 決して相容れないデカイ隔たりが…。 ひゅーっと、冷たい風が吹き込んできたかのようだ。 「これ以上、室内温度を下げないでくれ…」 おれががくっと項垂れて絞り出す言葉にも、 「ユーリ?部屋、寒かったですか?」 まったく気付いていなさそうなコンラッド。 自分の言った言葉の破壊力をまったく分かっていない。 やっぱりこいつ、こういうところは天然だよ…。 「…コンラッドって…、やっぱ凄い奴だよなー…」 口を引き攣らせながら言う言葉にも、 「そんな、褒めても何も出ませんよユーリ」 純真といったような感じの笑みで、素直に照れて微笑むコンラッド。 「いや、褒めてねえよ…!」 そんな珍しいコンラッドの笑顔がちょっといい…とか一瞬思いかけたのに、この状況故だという思いが頭を過り、全て台無しになってしまう…。 そういう顔は、今じゃなくてもっと違う時に見せてくれよ頼むから…。 「お前はもうこれ以上何もしゃべるな頼むから…!」 「そんなこと言わないでください、ユーリの為に考えておいた、こういう時用の言葉がまだ沢山あるんですよ」 そう言いながらネタ帳を取り出すコンラッド。 「ちょ、まじ で待ったコンラッド!だから何取り出してんだよ…!あ〜も〜…、誰か助けてくれよ〜!!」 教訓、甘い雰囲気の時にコンラッドにネタを言わせてはならない…。 ***************** 前の絵のリニュ版。 天然次男。 次男って特にそっち関係の時は凄まじく天然で分かってないですよね…^^; 凄まじい破壊力の次男のそれを、素直に笑って喜んでくれる存在はかなり希少と言う程いない率のが圧倒的に高いでしょう…w <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
[編集] |