「何だよ何だよ、シオンのやつ…」 しゃがみ込み膝を抱えた体勢で、ぶちぶちと来栖がぼやいている。 そんな来栖の少し離れた後ろから 「クリストファー様…っ、先程からどうされたのですか?」 何が何だか分かっておらずおろおろしている紫苑。 せっかくの休みの日、二人で過ごそうと思ったのに…朝起きたら紫苑は既にウィンフィールドにはいなかった。 そして夕方になり戻ってきて、一人で人間界にある部屋の掃除をしてきたと言った紫苑。 朝来栖を起こさずに、レイヤードに言伝だけして行ってしまったのだ。 実は近日の激務の為、来栖にはゆっくりと一日休んで欲しくて紫苑は何も言わなかったのだが、そんなのいらぬ心配。 疲れていたからこそ来栖は恋人である紫苑と一緒にいたかったのだ。 別に掃除の手伝いぐらいなんてことない。 来栖は…誘ってもくれなかった紫苑に拗ねているのだ。 その寂しげでいて拗ねている気配満々の背中は、人間界にいる白い翼の血を引く双子の片割れが見たら、失笑を漏らすであろう丸分かりな光景。 それなのに鈍い紫苑は、どうして来栖が帰ってきてからまともな返事が返ってこないのかにも気付かないのだ。 それというか、自分が原因であるということに気付いていない様子。 …それから結局は来栖の方がヒントを言ってきて、来栖の拗ねている原因に気付いた紫苑が謝り倒すにはかなりの時間が経過してからのことになる。 ****************** 以前の絵のリニュ版です。 はたから見れば丸分かりなのにおっさん気付かずw 少々拗ね気味の来栖。 来栖は懐広い子です^^ おっさんは少々(特に自分のことについては)抜けている点がある人で、天然なところが面白くもありますw <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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