以前だったらもっと違っていた。 並んで隣を歩かれても、女の子だって思われ続けるのは溜め息が漏れ出そうになるけど、でもそれ以外はなんのことない普通に接せられていた…。 だって幸彦さんは知らない人でもなくただの顔見知りぐらいの級友でもなく、幼馴染だから…。 でも…、最近は気になって仕方がなくなる。 だって、意識し出しちゃったから…。 だから気になるの。 幸彦さんの一挙一動に、驚くぐらいドキドキしてる自分がいる…。 「あ〜んりちゃん!」 「うひゃあぁっ!?」 ぽんっと肩を叩かれる。 それだけで僕は、叫び声を上げてしまった…。 僕より全然大きい掌だとかその温もりだとか、それが僕に触れていると思うと、体中の体温が上昇してきてしまう。 「ど、どうしたの?」 顔を覗き込まれそうになって、慌てて距離を取り手や首をぶんぶんと振る。 「ななななんでもないです…っ!!」 幸彦さんは僕に可愛いとか言ってくる。 女の子だと思ってるからだろうと思うけど、だからそういう事を言われるのは凄く嫌なんだけど…。 でも、逆を言えば、それは幸彦さんが僕に好意を持ってくれているということ。 期待…、しちゃうよ…っ。 そして気付くんだ。 ああ、そういえば幸彦さんは僕を女の子だと思ってたんだって。 期待を持っては現実に気付き気持ちを落とされる。 ああもう…。 僕…、どうしたらいいんだろう……っ。 ****************** 前の絵のリニュ版。 好きだと思っても、相手が好意を持ってくれているのは本当の自分ではない…て感じで悩む杏里ちゃん。 杏里ちゃんは小さい頃の絵も少女のようでしたw 今も見た目が女の子のようですし中身も乙女思考ですし…確かに気付くのは難しそうですが、幸彦さんは仮にも幼馴染なのに、長過ぎです…^^; <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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