春になると目覚める願望
春と言えば『新学期』である。
学校教育というものから離れて久しい私だが、
それでも、春の気配を感じ始めると、
そろそろ『新学期』と心弾ませずにはいられない。
子供の頃、新学期というとついつい
必要も無いのに文具を新調したくなったものだ。
新しいノート、新しい筆箱、新しいえんぴつ、新しい消しゴム。
これまで使っていた身近なものを新しいものに替えるのは、
まるで自分まで新しい自分、
これまでとは違った自分になれる様な気がするのだ。
ついつい寝坊ばかりしてしまっていた自分。
忘れ物ばかりしてしまっていた自分。
かけっこで速く走れなかった自分。
授業中に自分から手を挙げられなかった自分。
そんな去年までの自分から脱皮して
新学期からは新しい自分になるんだ!!
そんな期待と意気込みを込めて新学期、文具をリニューアルする。
果たしてそんな事で自分自身もリユーアルする事が出来るのあろうか。
結果は虚しくなるのでここでは割愛するとしよう。
だが、今年の春を迎えようしている近頃。
性懲りもなく何か始めてみたいと、また思っている自分がいる。
何度迎えてもワクワクと、根拠の無い期待感に心弾む春。
えんぴつ、筆箱、消しゴムではなく自分自身をリニューアルする。
そんな本当の『新学期』を今年こそは迎えられるのだろうか。
「去年も同じことを思ってたな…」と苦笑いを浮かべながらも、
「資格取得」「英会話教室」なんてキーワードに、
つい目を留めてしまう今日この頃なのである。

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